こんにちは、調布みはし歯科クリニックの三橋です。

職業柄、知り合いや親戚から良い歯医者知りませんかとよく聞かれます。

「良い歯医者」とはどんな医院のことなのか、考えることはよくあります。それは当院を良い歯科医院にしたいからです。

皆さんが良い歯科医院として期待することは「医師の腕がいい」「治療費が安い」というところではないでしょうか。しかし、このふたつとも僕は良い歯医者の見分けかたとしては難しいことだと思います。

まず、医師の腕のよさ。これは見極めることは困難です。それが分かるのは治療終了後何年も経ってわかることだからです。治療を行っている最中は色々症状が出てきます。治療してすぐ痛みが出たとか、麻酔が痛かった、ということは直接医師の腕とは関係がなく、それだけでこの歯医者はダメだと決めつけてしまうことはもったいないです。

次に治療費について。健康保険診療であれば、どこの医院でも一律料金ですので大差ありません。しいて言うならば、医療費明細書と領収書をしっかり出してくれる歯医者がいいでしょう。自費診療に関しては治療費に差が出ます。全く同じ治療で、全く同じ知識と技量を持った医師と歯科技工士が対応するのであれば安いほうがいいでしょう。しかしそんなことはあり得ません。治療費の中には医院の利益になる部分以外にも技工代であったり、材料代であったり、歯科医師が勉強会や学会に出席する費用であったり…様々な費用が掛かります。特に歯科医師の勉強会は安くても10万円、コースによっては100万円を超えるものがあります。（ちなみに当院が日曜日を休診にするのは勉強会がほとんど日曜日だからです。）歯科医師は勉強家の先生ほど、日曜日の診療はできませんし、年間数百万円勉強に使う先生もいます。そう考えると明らかに格安を謳うのはどうかな…っと思います。

じゃあ、どうすればいいのか？僕は結局自分にあった医院の雰囲気だと思っています。歯科医師だけ判断してはいけません。歯科衛生士、受付、診療補助など、医師以外のスタッフの雰囲気を見てください。医院のスタッフの雰囲気は院長先生の考え方や医院の方向性が現れます。患者さんの前で医師がスタッフを怒っていたり、スタッフの対応や雰囲気が悪いところはお勧めできません。医療は歯科医師だけではできません。各職種のスタッフがお互い協力して進めていくものです。歯科医師が10の力を持っていても他のスタッフが0ならば、0にしかなりません。

もう一つは医院の清潔さ。新しい医院がいいのではありません。古くても器具機材がしっかり整理されていて、滅菌がしっかりされていて掃除が行き届いているところがいいでしょう。

いかがでしょうか？結局のところ、目新しい医院や、難しい治療をこなしている医院が必ずしも皆さんに合うわけではないのです。「当たり前のこと」を普通に行っている医院が一番だと思います。