インプラントと入れ歯
こんにちは。調布市、調布駅東口のみはし歯科クリニック、三橋です。
今回は患者さんが悩まれることの多い、インプラントと入れ歯についてお話しします。
まず、僕はインプラント専門医ですが、できるだけフラットの視点で述べたいと思います。
まず、総義歯のかた。僕は基本的にインプラントを多数入れて固定式の歯を入れるということはあまりお勧めしておりません。理由はメンテナンスが大変だからです。特に総義歯になる方はご高齢の方が多く、今後介護が必要になった場合多数のインプラントのメンテナンスを行うことは困難です。入れ歯であれば外して洗浄するだけですのでとても簡単です。
しかし総義歯の方でも多いのが上の入れ歯は安定するけど下の入れ歯が使いづらいという方です。そのような場合はインプラントを2本だけ入れて、それにアタッチメントという固定器具をつけて入れ歯を固定するインプラントオーバーデンチャーという方法をお勧めしています。これであれば入れ歯がしっかり固定されますし、取り外して洗浄もできるので清潔です。
次が奥歯が2本以上欠損している部分入れ歯の方。咬むという機能を考えれば明らかにインプラントに軍配が上がります。インプラント治療の満足度が一番高いのがこのような方です。僕も費用と外科治療のストレスが許容できるのであればインプラントをお勧めすることが多いです。
あと、意外と多いのが飛び飛びの欠損の方。このような方の場合、インプラントの本数が多くなりがちですし、義歯の形態も複雑になります。このようなケースではほかの残存歯の状態がとても重要になります。
残っている歯が比較的健康な歯が多い場合はブリッジが一つの選択肢になります。そしてどうしてもブリッジで対応できない部分をインプラントを適応することをお勧めします。残っている歯の状態が悪い場合は、戦略的な抜歯も考えます。義歯の支えに使えないような歯は抜歯し、まず義歯を装着します。このような方の場合はそれでも義歯の支えの歯が多いので義歯が安定することが多いです。
以上のように色々述べましたが、僕が一番最初に行うことはとりあえず義歯を使ってみましょうということです。義歯を使ってそれなりにしっかり噛めて生活に支障がないのであればそれが一番いいと思うからです。そのうえでもし不満な点があればそれを解消できる方法を考えます。外れやすいということなのか、見た目の問題なのか、違和感なのか…。患者さんそれぞれ違うからです。なので、治療の方法ありきの議論ではなく、最終的にどのようにしたいのか、それを歯科医師と相談して治療の方向性を決めるというのが一番大切だと思います。