歯周病治療の大切さ【調布・調布駅みはし歯科クリニックより】
こんにちは。調布市調布駅前のみはし歯科クリニックの三橋です。
本日は歯科治療の中でも地味、かつ時間のかかる歯周病治療についてご説明します。少しでも皆さんの治療を受けるモチベーションアップの助けになればと思います。
歯周病と聞くと皆さん何を想像されますでしょうか。「歯茎が腫れて痛む」「歯茎が腫れて歯がぐらぐらする」などでしょうか。
患者さんのほとんどが歯茎が腫れて出血する、歯茎の病気と思っていると思います。
歯周病は歯を支える骨が吸収して、歯が支えを失っていく病気です。そう、歯茎が腫れるというのは症状の一つであって、その本質は骨が溶けてなくなってしまうということにあります。そして溶けてしまった骨はかなり特殊な治療をしない限りもとには戻りません。つまり、ぐらぐらになってしまった歯は元には戻らないのです。
「じゃあ、治療してもしょうがないじゃん」と思うかもしれません。たしかに治療しても元に戻るわけではありません。ただ、治療をすることによりそれ以上進行しないようにする、もしくは進行を遅らせることは可能です。逆に言えば、治療は早ければ早いほど良いということです。
歯周病治療の流れ(みはし歯科クリニックでのもの)
①検査
歯周ポケット検査・口腔内写真撮影・レントゲン撮影(必要な場合)
初診時の状態の記録はとても重要です。特に歯周ポケット検査と口腔内写真は治療後、メンテナンス時に比較することで治療効果やメンテナンス法の検討を行うことができます。また、患者さんにもわかりやすいので視覚的に理解できます。
②スケーリング
歯肉縁上の歯石やプラーク、浅い歯肉縁下の歯石を除去します。
①②までは通常初診時に全て行います。ごく初期の歯周病の方で歯石やプラークが少ない方はこれで終了となります。
③再検査・ルートプレーニング
中等度以上の歯周病が疑われる方は、さらに歯茎の中に深く入り込んだ歯石の除去を行います。痛みに弱い方は麻酔をして行います。2回~6回程度かかります。
③まででほとんどの方が治療を終了になります
④歯周外科・再生療法
③までの治療でコントロールできない方、歯槽骨の再生が期待できる方の中で、希望される方に行います。歯茎を切開して歯根面を露出し、直視下で病原性物質の除去を行います。確実な治療が可能ですがそれなりに外科的侵襲のある治療ですので患者さんの治療に対する協力が必要です。
⑤その他
残念ながら保存できない歯の抜歯、歯ぎしりや食いしばりのあるかたに対するスプリント治療など行うことがあります。
以上が歯周病治療の基本的な流れになります。なかなか地味で時間のかかる治療です。しかも、理想的なことを言えば、虫歯の治療や欠損歯の治療を始める前にある程度歯周病をコントロールしておくことが理想です。
また、治療が終了したらそれで終わりではなく、今度は再発しないためのメンテナンスが必要になります。
僕はインプラント治療が専門ですが、インプラント治療を行う前に歯周病治療を徹底的に行うように指導医から叩き込まれました。なんとインプラントも歯周病になるからです。
これはよく例えられることですが、砂浜にどんなに立派な家を建ててもすぐに崩れてしまいます。歯も同じで、どんなにきれいで高価な材料で作った被せものでも、土台となる歯がしっかり骨に支えられていることが大切です。
当院ではこのすべての治療の基礎となる歯周病の治療と管理をとても大切にしております。




